Direct Borohydoride
Fuel Cell (DBFC)とは
当社で研究・開発を行っているDBFCとはPEFC (Polymer Electlyte Fuel
Cell:固体高分子形燃料電池)に代表されるガス状水素を利用する燃料電池とは異なり、水素を含んだ水素化ホウ素化合物の水溶液を燃料として、直接発電反応が行われる燃料電池です。 この水素化ホウ素化合物は水素の含有量が非常に高く、NaBH4を例にとると10.6wt%の水素を含んでいます。また結合している水素はH-(プロタイド)状態で存在しているという非常に興味深い物質です。
DBFCの発電の仕組みは右の図のようになっていて、1.64V(水素-酸素燃料電池では1.23V)という高い理論起電力を有しています。また、燃料が液体であるので高圧ガスに較べて取扱いが容易であり、液体のまま発電反応するので水素ガスへの改質のために200〜300℃という高温にする必要もありません。 さらにDBFCは燃料極の触媒には非常に高価な白金(Pt)ではなく、安価な水素吸蔵合金(MH)にMERIT/KUCELグループの独自技術であるフッ化処理を施したフッ化水素吸蔵合金(F-MH)を用いているので、低コスト化が可能になります。 このようなことから、小型の携帯電子機器用電源としての用途が非常に有望です。
|